探偵小説:「病院坂の首縊りの家」初読

先日、映画を見に行ったとき、時間が中途半端にあっいていたのでつい本屋に寄ってしまった。
店内を流していると、いつの間にか手に7冊も本を握っていた。やばいやばい。あわてて3冊返して会計に向かうが、途中でまた一冊に手にしてしまった。頭で金額をはじいて、う〜ん、しょうがない買うことにする。こういうだらだら買いは、読まないことが多いんだよなあ。
本屋は大好きなんだけど、近頃あまり行かなくなった。最近は思いついたらインターネットで本を探すことが多いため、新本はアマゾンが多いし、古本も通販が主になってしまった。本屋では、変な本を買う確率が高い。まめに書評を読むほうではないので、ジャケ買いしてしまうのだ。勝率は1〜2割かな?低っ。
ずっと昔に探していて、いつの間にか忘れていた本と再会するのも本屋のいいところだ*1

先週の金曜日、出勤時に今日読む本をつかんで出かけた。出先で見たら、「病院坂の首縊りの家(上)」でした。カバーを見たら、この前の衝動買いの本屋だった。厳選して、これが残ったっていうのもなんだかなー。

昼休みにちょっと読む。
「?」
市川崑/石坂浩二により映画化された金田一ものは、ほとんど映画キャストを頭の中で動かしてみることができるのだが、本作は無理だった。
映画と話が違う。まず一番には事件に要した時間がめちゃめちゃ長い。細部描写でなく、世代や振られている役割、一部の事件の犯人も違う。ままあることだが。
今回は読みながら、普通の金田一もののように読み進めていることに気がついた。ほんとに別のお話しだわ。土曜日は、手をつけず、日曜午後から上巻の残りと下巻を片付けた。
原作と映画の違いで一番ビックリしたのは、小林昭二扮する車夫の三之助(?)がいないことだ。好きなのに。ゆすりに使われた写真も、映画は弥生奥様の深い傷であったけれど、原作は過去恥部じゃないか?ちょっと同情できん。由佳里と小雪の顔が似ている理由の因縁も弱い。あの南部風鈴の意味が解かれるのはどこだと、待ち構えていたのに、ついになかった…。まじですか。
金田一像はぶれなかったけど、他は無理だなあ。先に見てしまったし、わたしは映画に軍配を上げざるを得ないけど、これ、公開当時、原作ファンは怒らなかったのだろうか。

近いうちに映画版を見ることにします。

*1:図書館も娯楽の殿堂。昔はやっていて旬に読み損ねた本とか、誰が注文したのかわからないマニアックな本が読めてうれしい。いつも、厳選10冊にするのが大変で。二週間で10冊読みきれることはほぼないけど