グッドナイト&グッドラック

外すかなあと心配していたんだけど、いい映画だった。
観客は少ないけど、いい映画を見たときは劇場の中にいる人がみんないい人に見てしまう単純なわたし
画面のコントラストが強いせいか、字幕が読みにくかったのが残念だった。
画面に緊迫感が漂っていて、硬い話で、暴力事件一つ起こらないというのに、とてもスリリングな映画だった。ジョージ・クルーニー、お見事でした。
エド・マロー役のデヴィッド・ストラザーンがすごく良かった。表情も動きも少ないのに惹きつけられた。きちんと画が持っている。若い俳優では出せない魅力だ。ジョージ・クルーニー、わざと体重増やしたんじゃないか?と思うほど、二人のコントラストもよい。そしてジャズ。この映画の中にわたしたちを引き込んでくれたのが、モノクロの画面とジャズだ。冒頭のジャズとにぎわう人々が観客の心を1950年代に連れて行く。なんだかチューニングしているみたいだった。実際の事件を扱っていることと、あくまでエド・マローとTVクルーの戦いに照準を合わせているため、登場人物個々の私語り的なものはほとんどない。赤狩りという思い言葉とあいまって、とてもサスペンスフルな効果を挙げている。多くを語らない彼らの感情を時に代弁するような、情感あふれるダイアン・リーヴスのヴォーカルは、冷たくなりがちなこの題材に血の通った暖かさと潤いを与えていてた。

個人的には、最後までロバート・ダウニー・Jrがなんかやりそうで怖かった。目力ありすぎて、脇に置くのはむずかしいのかも。後、エドの秘書が藤山直美似