犬の注射

桜が散り、山の緑が萌える頃、注射の季節が到来する。
幸いにも事なきを得たが、よその人をガブリとやった前科のあるうちの犬にとって、狂犬病注射ははずせない。*1
我が家では、人間の仕事の都合で、いつも日曜の集合注射を利用する。

  1. 運転手と犬係の2人で車に乗り、会場の小学校へ行く。
  2. 運転手が受付をする。
  3. 犬係は車の中、窓寄りで犬を押さえる。
  4. 獣医さんが車に寄ってきて窓から犬の首に注射をする。

例年この通りで、5分もかからないで帰れるのだが、今年は違った。
「父ちゃんも一緒に行く?」と聞いたら「いくぞ!」と一匹の犬に三人がかりで出かけることに。担当は、運転→わたし、受付→母親、犬係→父親となった。時間通りに到着したが、受付をしてくれる市役所の人が来ていない。いつも3匹位にしか会わないのに、今日はすでに6〜7匹いる。しかも、市役所の人が来ないので、続々と犬がやってくる。
興奮しハイになる犬につられて、うちの犬も車内で吼える。
受付ができないので、母親が他の待っている人と立ち話をしているのが悔しくて吼える。
うちの犬の生家のおじさんも飼い犬の注射に来ていたので、おじさんのところに行きたいと更に吼える。
犬が暴れて、父親は顔まで毛だらけになってしまった(笑)やっと市役所の人が登場。受付を済ますことができた。犬は10匹以上溜まってきた。今年は女の助手を従えた女の獣医さんだった。女医さんが頭を向こうにして押さえてくださいと指示。父親が犬を押さえると獣医さんが車に寄ってきて尻に注射をした。
「きゃうわん(泣)」*2
と犬は悲しそうな声で鳴き、帰る間中、ショックで父親の膝から降りることができなかった(笑)
20分くらいのことなのに、どっと疲れた。また来年も大騒ぎなんだろうな。

*1:って、すべての飼い犬はしなきゃならない春の試練なんだけど。

*2:動物のお医者さん』から得た知識だが、注射は尻のほうが痛いらしい。注射パニックで暴れる犬の場合は、飼い主の保定では危なっかしく、獣医の身が危険なこともあるので、尻にする場合があるとのことだ。ただし、尻に注射をされた犬は注射が嫌いになり、翌年更に暴れる危険もあるらしい。うちの犬も来年が心配