池上本門寺から

楽しい時間が過ぎたら、今度は時間との戦いになってしまった。
五反田まで19分+山手線で15分は遠いよ大田区。本門寺から帰る人の流れを追い抜き追い抜き、終電に間に合ってよとお願いしながら池上駅へ。
乗車してしまえば、後はお任せ。座っている人と立っている人同数くらいの車内で『マンドラゴラの沼』パンフレットを読む。久が原で座れた。見ると、向かいの女の子も、二つとなりの男も、手にはA6版の赤い表紙。向かいのおねえちゃんに、「面白かったね!」と話しかけたい衝動をぐっとこらえて乗換駅到着を待つのでした。
結果。トイレに行って、じゃがりこと充実野菜を買っても終電まで20分あった。こんなことなら急がずに、1本遅らせて7分後の電車に乗っていれば、きっともっとたくさんの赤い表紙が車中に見れたなと、せっかちな自分を反省する。残念。
車中、結構空いていたのに、隣がチューハイ缶を並べるワイン醸造技術者と研究者。指定に割り込み、座席を向かい合わせに会社への不満と仕事への埃をぶち上げる。うるさいなあ、寝るしかないと覚悟をした。程なく、指定席の主が登場。あっさり席を譲り、私の隣に腰掛ける。
不覚!オバちゃんみたいに荷物でガードしておくんだった。たくさんの空いている席の中から私の席が選ばれてしまったー。
しかも、隣に座った疲れ切った通勤サラリーマンは爆睡。座席のの真ん中の通称"どっちの肘掛?*1"を占領し、ついにはこちら側に肘で領空侵犯だ。満員電車では気にならないのに、明らかにこちらの確保したと思い込んだ席が浸食されるといらいらするんだよう(泣)。酔っ払いの醸造家はますます盛り上がるし。見知らぬおじさんと寄り添いあって眠る度胸はないし。えーん、眠れないー。帰りの電車でも一時間眠るつもりだったのになあ。おじさん熟睡していて、じゃがりこをボリボリ食べても一向に目を覚まさない。起きれば肘だけでも引っ込めてもらえるのになあ。
時間との戦い転じて、退屈な時間つぶしをすることになる。眠る予定だったからろくな雑誌も持っていないし、編み物できる感じ*2じゃないしなあ。
結局、おじさんは「降りますので」と声をかけるまで起きなかった。わたしは醸造家の愚痴をフルで聞き*3、芝居の余韻もなくなっちまいました。がっかり
帰り道、コンビニでお酒を買っちゃいましたよ

*1:劇場、ベンチ、特急車内などの連なったの座席の間にある肘掛。先に権利を主張するするかのごとくに使用するのも図々しいようで気が引けるが、他人に使われるとこれまた腹が立つ

*2:編み物は案外場所を取る。というか、手や腕を動かし続けるので、至近距離で眠っている人がいるときは起こしてしまいそうで編みにくい

*3:三人組が、1×1になった組み合わせ全種類も拝聴。不在者糾弾あり