終わらない楽しさ

すべては中川家から始まった!? 兄弟が奏でる「舞台芸と楽屋芸のハイブリッド」|日刊サイゾー

来週は久々の『中川家の寄席』
その前にこんなゴキゲンになる記事を読んでしまった。
そうなんだよ☆
変わらないけど進化する兄弟
お笑い映像コンテスト「S-1バトル」11月度月間王者中川家
映画『火垂るの墓』のキャラクターを使ってバカバカしい内容のコントを演じた「やりたいだけコント 節子」で賞金1000万円を獲得した
中川家好きなら知ってるネタ
新ネタも好きだけど、古いネタも捨てない彼らを見てると、対象物のこと、好きなんだろうなあって思えてくる
ジャッキー・チェンだって知ってたって知らなくたって面白いけど、「もうもとネタの映画、知ってる人がいないから」ってやめてしまうことはないんじゃないかな。ビデオのない貧乏な家の子供が必死で記憶再現した映画だもんね。
すでに血肉だよ。だから派生して、礼二のデタラメ中国語や韓国語になっていくんだと思うし
中川家の好きなところは、止まらないとこ、終わりらないとこ
6時になったらさようならの幼友達ではなく、寝るまで一緒、明日も一緒の子ども時代を過ごし、終わらない、くだらない話をしていたであろう兄弟ならでは
『立ち話』『寄席』で見せる、マニアックモノマネに発展するかもしれないスケッチみたいなものをエンドレスに続けている礼二と、声も出ないほど笑ってる剛を見てると、「終わらないって楽しいなあ」とほんとに思う
このネタが、漫才になったり、モノマネ番組で見たりすると、また楽しいし
会場の、オッサンオバサンっぽい地味さもまた魅力
若い子のキャーとかあまりなくて
お財布に優しいチケ代も好きだけど(笑)

2人がぶらーっとやって来て爆笑かっさらうのはいつ見てもしびれる
正統派漫才に見せかけてモノマネ満載
入りと抜けとカンタンな骨組みしか固めてないだろう漫才は何回見ても新鮮
取扱ネタは、昭和の古さなのに、どうしても笑ってしまう*1
マニアックモノマネは「日常生活で誰もが見たことがあるようなものを演じる」ってことだから、観客が対象を見たことがなくても、観客個人の記憶から引っ張り出すことが出来るってこと
もしくは演じている中川家次長課長の持ってきたリアルなサンプルを見て笑っているってこと。
なんでリアルと思えるかって言うと、多分、彼らの体の中を通して再生されているから
妄想していいなら、「こんな面白いひとおったで」と、報告しあってた昔からの蓄積なのかもしれないね
トップランナー』で河本が、ちまたの変な人を観察し、体に入れて、それを井上に再現して見せ、井上が「おらんなあ」と篩にかけるって話をしていた
この話、面白がったな。ただのおもしろさよりも、説得力、リアルが大事
中川家もパントマイム的な優秀さはないけど、細かな手の動きまでの再現は抜群の説得力を持っている
説明する手つきがふわふわしていないの
『このトラ』で、中野の帽子屋で河本がイヤーマフしながら、ヘッドフォンの音漏れを「耳にくっついている状態/外した状態」という微妙なとこまで再現していたけど、あれもすごかったな。
体を通して再現する回路がすごく優れてるんだと思う
その信頼感でまた笑いが増幅してるってのもあるかも

きっと楽しむポイントは昔から変わらないんだろうな

中川家は飽きないなあ

変わらないけど進化するって、楽しい


中川家礼二 責任編集 『笑う鉄道上京編 関東私鉄読本』 (ヨシモトブックス)

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*1:ストーカーの漫才中のOL礼二は、どうみても落ち着きのないおばちゃん・笑