ブラックダリア

水漏れ修理black-dahlia
『LAコンフィデンシャル』がよかったので、同じ原作者ジェイムズ・エルロイということで観にいく。ノワール小説はあまり読まないけど、映画はたまに見ることになるな。
どんでん返しではなく、どんどん底が抜けて落ちていくような話。
信頼が壊れるとか、犯人がわかるとか、明らかになっていくものがよくないほうに進んでいく。
モノクロを思わせる画面と俳優の美しさと、解決に繋がる重要な鍵、映画やポルノフィルム、道化師の肖像画などがことごとく安いかんじが合わさって、退廃的なムードや、人間の、みんな綺麗事なんかじゃないダメな感じが漂っててよかった。
いい人なんか一人もいないんじゃないかと思わせる登場人物たち。ノワールはまず美しくないとね。俳優陣はすごくよかった。どんぴしゃなルックスといやーな感じのするいい演技。ヒッチコック映画のようなスカーレット・ヨハンソンが美しい、けど裏がある。毒毒しい魅力のヒラリー・スワンクもすごいな。また化けたよ。残されたモノクロフィルムの中からこちらを見つめ続ける、ブラックダリア=エリザベスを演じるミア・カーシュナーの目も印象的だ。目と言えば、ジョシュ・ハートネットの柴犬のような目は騙されるのにふさわしいな。真実を掘り当てるのも犬っぽいか(笑)。アーロン・エッカートの、綺麗な外見で中身はくず、でも熱い核があるって雰囲気もよかったな。
高級そうで安いところがよかった。