動物の記憶力(推測)

うちの犬はシロという。内田かずひろのマンガ『シロと歩けば』のシロの思慮深いかわいらしさにあやかってつけたのだが、ちょっと路線が違い、内弁慶の馬鹿犬になってしまった。
さてそのシロだが、昨日の注射のショックから、もう車には乗らないと言い出すんではないかと予想していたのだが、車に乗ること自体はいやになってはいないらしい。その日の午後も平気で乗り込んでいたとの母が言っていた。
うちには猫もいる。こちらのほうが先住動物で威張っている。名前は大人物(猫)だった先代にあやかってトラという。こちらはシロに輪をかけた内弁慶だ。
トラは虚勢手術で腹の毛を刈られ、病院に泊まったことが忘れられず、今でも仰向けで腹を触られるのは大嫌いだし、車をちょっと動かすだけで、殺されそうな声で鳴く*1。犬のほうは虚勢手術後、家人が「こんなに痛がるならば手術をしなければ良かった」と後悔するほど痛がっていたが、傷が癒えたらコロッと忘れ、今でも車のお出かけは大好きだ。
犬と猫では違うもんだなあ。
犬は三日飼ったら恩を忘れないというが、シロは生家のおじさんが今でも大好きで、おじさんの車の音は遠くからでも聞き分けて、道路に伏せて待っている*2。でも、注射の恐怖は忘れてしまう。
猫は執念深いというが、病院の恐怖はわすれないで、関連した車の恐怖もずっと憶えている。でも、表で何度ボス猫に鉢合わせし、悲鳴を上げても、コロッと忘れてお出かけしてしまう。
頭の中、どうなってるのかねえ。

*1:普段から大げさなんだが

*2:とまってもらうと大喜びなのだが、おじさんは停まってくれるとは限らない。片思い